ちょっと前から「稲村亜美さんの神ピッチング」が話題ですが、
始球式で見せる彼女の投球フォームは確かにきれいですよね。
日本のプロ野球始球式はもちろん台湾でも、
あの素晴らしいピッチングフォームが披露されました。
稲村亜美さんの神ピッチングの素晴らしさの秘密
どんなスポーツに限らず一流選手のフォームとは、
誰が見ても美しいと思うものです。
ピッチャーでも当然それは言えますし、
プロのピッチャーの投球フォームは、
それぞれ個性であるとか多少変則気味であっても、
理(運動物理学的)に適った投球フォームによって、
球速140~150Km超えのボールが投じられる、
ということですね。
稲村亜美さんの投球フォームも神ピッチングと
言われるのは、
見た目が女性らしからぬ豪快なフォームで、
長い手足で「しなやかなフォーム(動作)」から、
ボールが放たれるからだと思います。
彼女がどこであのピッチングフォームを、
身に付けたのかは知る由もありませんが、
多くの女性の場合ボールを投げる動作が、
いわゆる「女の子投げ」と表現される、
「担ぎ投げ」フォームになりがちですが、
稲村亜美さんの投球フォームはプロ投手並みの、
「美しいフォーム」と言えるかと思います。
稲村亜美さんの神ピッチングにもちょっと欠点あり
ではフォームがきれいであればそれで良し?
となれば話は違ってきます。
実際稲村亜美さんの神ピッチングとまで言われるのは、
あくまで「見た目の美しさ」だけであって、
球速も小学生クラスの102~104Km程度しか、
出ていません。
まかり間違ってもプロで通用するなんてことは、
100%あり得ませんよね。
イヤ、別に稲村亜美さんにケチをつけるつもりは、
毛頭ありませんよ(笑)
ただあのきれいなフォームであれば私見として、
球速120kmを超えてもおかしくないと思うのです。
ではなぜそこまでの球速が出てくれないのか?
まず女性ならではの筋力不足という点は、
誰でも想像がつくと思います。
後述しますが特に投球時の要でもある、
重心移動において必要な大腿筋などの、
下半身の筋力不足であったり、
またアウターマッスル以上に特に体幹
(インナーマッスル)が弱い場合は、
振り切る投球腕の遅さにつながります。
さらにピッチャーの場合肩(肩甲骨)の可動域の広さも、
ピッチングでは大きな影響を与えます。
(稲村亜美さんは可動域は広く感じますが)
そして口はばったいようで大人げない話に、
なるかも知れませんが、
稲村亜美さんのピッチングフォームには、
大きな欠点が2つ見られます。
一つはここです。
彼女のこの振りかぶった動作で重心が、
軸足側ではなくステップ足側に移動してしまいます。
そしてここから再び軸足に移動させる
(乗せ換える)ことになるので、
本来軸足スタートで溜めるべきパワーが、
分散してしまう下半身始動となり、
以降のフォームが崩れやすくなって、
球速も落ちますし当然コントロールも、
悪くなってしまいます。
この悪癖モーションについては過去記事で、
詳しく書いていますのでご一読ください。
冬季レッスン-振りかぶって投げるワインドアップで注意したいこととは?-
もう一点はここです。
手塚一志氏論による「ドア開きフィニッシュ」
と言う動作になります。
軸足が最終的に降り立つ理想の位置は、
ステップ足位置より前であって、
これはリリース以降の重心が完全に、
ステップ足側に乗った証になります。
これによってピッチングにおける、
正しい重心移動が完結するものです。
「ボールに体重を乗せる=重くスピードの乗った球質」
という表現もこのフィニッシュによって、
可能になるんですね。
彼女の場合いくつかの始球式でフォームを見ると、
ドア開きフィニッシュであったり、
前足着地がしっかり出来ていたり、かと思えば、
こちらのフィニッシュではなんと、
着地なしモーションでフィニッシュしています。
さらには軸足の粘りもほとんど出ていませんので、
マウンドに残るはずの「?」文字跡※も付いていません。
※この解説はこちらの記事でどうぞ。
また、アクセラレーション期※におけるボール位置が、
上半身からやや離れすぎていますので、
投球腕の振りが遅くなる=球速が上がらない、
と言うことにつながります。
※投球肩が最大外旋した状態から、ボールがリリースされるまでを、
アクセラレーション期と呼びます。
と言うことで重箱の隅をツツクくような、
欠点指摘となりましたが、
これはあくまで野球少年ピッチャーご指導の、
一助としていただきたいための指摘ですので誤解無きように…
ちなみに私は稲村亜美さんの大ファンですから(笑)
なお彼女の一番素晴らしいモーションは投球腕の、
肘がきれいに先行する腕の使い方だと思います。
またグラブ腕の使い方も引きがやや弱いようですが、
野球少年には参考にして欲しいモーションです。
稲村亜美さんの神ピッチングで少年野球ピッチャーが学んでほしいこと
ひとつは前出の欠点を反面教師にして欲しいことは、
言うまでもありませんが、
何より「見た目きれいなピッチングフォーム」は、
「=理想のピッチングフォームに近い」
ことは間違いありませんから、
稲村亜美さんのピッチングフォームの良いところを、
マネすることは良いことですし、
好きなプロ野球ピッチャーのフォームをよく見て、
構え・軸足位置・ステップ足の上げ方・投球腕の振り方・
顔の向き・フィニッシュなどなど…
フォームとは一流選手のマネから入ることは、
決して間違いではありません。
野球少年のピッチング指導でおすすめできる教材
少年野球のピッチャーの指導法として、
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「桑田真澄の常識を疑え」ですね。
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