先日秋の近隣大会で、5年生の選手(女子)が右足首を骨折するという、
事故がありました。
原因はセカンドへの盗塁の時に「おかしなスライディング」を
やったためです。
今日はこのスライディングについて、お伝えしたいと思います。
中途半端なスライディングはやめさせよう
過去記事でも「スライディングの重要性」については、
お伝えした記憶がありますが、
ここでもう一度「スライディング」について、
お話したいと思います。
相手チームの女子選手が行ったスライディングは、
表現するにはちょっと難しいのですが、
ひと言で言えば、
「中途半端な滑り方で、右足スパイクがベース手前の土に、
引っかかったため」起きてしまった怪我でした。
私も相手ベンチから盗塁のサインが出たのがわかったので、
その女の子の走塁状況をスタートから滑り込むまで、
つぶさに見ていたのですが、
・スタートが悪く走塁にスピードがなく、
・キャッチャーの送球が良かったため、
・滑り込む前に本人もアウトになる、とわかった(と思います)
そのため、スライディングをするかどうか、
迷ったのではないか・・
それが中途半端なスライディングとなりケガに繋がった、
と言うことだと思います。
小学生のスライディングが危険?
「小学生にスライディングは逆に危ないのでは?」
と言った、とんでもない勘違いをしていたお母さんが、
うちのチームでも過去にいましたが、
スライディングはむしろ怪我をしないための、テクニックなのです。
もちろん盗塁にしろ、グラブタッチをかいくぐぐるための、
テクニックではありますが、
スライディングを行わない方がよほど危ないという事実を、
どうか再確認してほしいものです。
その理由は、
ファーストと本塁を除いては、
ベースを駆け抜けるわけにはいかないため、
もしスライディングを行わないとしたら、
全力で駆けてきた後にベース手前で「急ブレーキ」を、
かけざるを得ません。
これが走塁する子どもにも、ランナータッチに行く選手にも、
どんなに危険な行為になるか、
経験者ならおわかりかと思いますが、
ケースによっては、選手同士のぶつかり合いも起こります。
まして急ブレーキをかけるため、足の靭帯の怪我や捻挫に
繋がりやすく、
また、アウトになる確率も非常に高くなります。
そういう意味でも、スライディングは走塁には必要不可欠であり、
「危険」と考える方が「危険」なんですね。
そしてスライディングは教え方次第で、
どんな子どもでも(低学年でも)できますから、
ここはぜひ正しくスライディングのやり方を、
教えてあげてください。
野球少年にスライディングを教えるには?
スライディングを教えるのにもっとも適した場所は、
体育館です。
よく滑る体育館の床での練習こそが、
スライディングを覚えるには一番です。
【低学年の子どもに初めてスライディングを教える場合】
1、塁間と同じ距離を取ってベースを置きます。
勢いよく走ってベース手前5~6mあたりから、
正座で滑らせます。
※ユニフォームの膝下が切れることがありますから、
古着などを用意させてください。
2、正座で躊躇なく滑ることが出来たら、
次は女の子座りで滑らせます。
これは基本、右利きの場合折りたたんだ足が右側に出ます。
3、その次は滑ると同時に両腕をバンザイさせますが、
この時親指を手の中に隠して軽く握らせることが重要です。
(指の怪我防止のため)
あるいはバッティンググローブなどを握らせても構いません。
なお、右足を伸ばす場合はスライディングの補助的に、
左手で地面に触れることは問題ないですが、
ここはあくまで補助的であって、最初から左手をつくのは危険です。
4、バンザイで女の子座りスライディングが完全にできたら、
最後は滑り込む(座り込む)直前に右足をまっすぐ伸ばす練習です。
ここが一番難しいですが、コツとしては、
・上半身からつま先が左側に倒れ込む(ねじり込む)感じで。
さらにそのつま先が必ず斜め左上に向くようにさせます。
これはグラウンドでつま先が下を向いてスライディングを行うと、
スパイクが引っかかってしまい、
前述の女の子のように怪我をするリスクが高まるからです。
・勢いよく滑ることが大事ですから、
恐々とやる子どもにはもう一度女の子座りでの、
スライディングを繰り返させてください。
スライディングの理想の最終形とは?
最終的なスライディングの形としては、
「滑り込んでから座った状態がスライディングの完結ではなく、
伸ばした右足がベースに届いたら、
その勢いのまま右足でベースをキックする感じで、
スタンディング状態に持っていければベストです。」
座り込んだままではなく、
たとえば送球ボールが逸れてしまった場合など、
すぐに次の塁に向かえるかどうかは、
スライディング後の体勢の決め方次第と言うことです。
ヘッドスライディングのやり方
ヘッドスライディングは文字通り頭から滑り込みますが、
これもまた恐々やると中途半端になって、
ベースに届かないと言ったことも起きてしまいます。
・膝から倒れ込むのではなく、低い姿勢で飛ぶこと。
・胸で滑る意識で行くこと(もちろんお腹もつきます)
・顔を上げて両手を上向きにすること。
ヘッドスライディングのデメリット
ヘッドスライディングもまた野手のグラブタッチを、
かわす目的で行いますが、
以下のデメリットが挙げられます。
・足から行くストレートスライディングより、
野手が落球する確率は低い。
・本塁以外はボールが逸れた場合、立ち上がる動作が必要になり、
次塁を狙いにくい。
・さらに一塁は駆け抜けた方がセーフになる確率は、
高くなりやすい。
いずれにしてもスライディングは、怪我の防止目的を第一して、
正しく教えてあげたいものです。
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