最近動画によるバッティングアドバイスをする機会が、
何度かあったのですが、

ある野球少年が「ノーステップによるバッティング」を、
行っている動画がありました。

今日は「ノーステップ打法」とはどんな打ち方か、
そしてその是非を問いたいと思います。

ノーステップ打法って?

ノーステップ打法とは文字通りステップ足を上げず、
当然ピッチャー方向にステップすることなく
(右バッターの場合の左足)

「構えた位置にステップ足を置いたまま」
タイミングを取ったのちタメを作りスイングする、
打ち方です。

プロ野球選手で言えばオリックスのT岡田選手や、
2016年度首位打者の角中選手が知られています。

ただ、常にノーステップかと言えばそうではなく、
2ストライクと追い込まれた際に、

「ノーステップ打法」に切り替えるケースが、
多いようですね。

なぜ追い込まれたらノーステップに切り替えるのか?

その答えは以下記載のノーステップ打法のメリットでも、
おわかりいただけると思いますが、

「ミート力がアップする」からにほかなりません。

ノーステップ打法のメリットとデメリット

ではノーステップによるバッティング法の、
主なメリットデメリットを挙げてみたと思います。

[su_note note_color=”#fef8a6″ text_color=”#050dbe”]

【メリット】

・ノーステップのため身体の上下運動が、
ほとんど起きないので目線がぶれにくい。

・そのためボールを捉える確率が上がり、
ミートしやすくなる。

「ノーステップ打法」のもう一つのメリットは、
ステップ足を上げない分タイミングが取りやすい、
とも言われますが、

逆説的に言えばタイミングを取るモーションが、
シンクロ打法のような明確さがないため、

バッターによっては、
むしろタイミングが取りにくくなる、

と言うことも考えられますので、
メリットには挙げませんでした。

【デメリット】

・全身を使った運動量が落ちるため、
バッティングパワーそのものも低下する。

・よって飛距離が伸びず長打が生まれにくい。

[/su_note]

総評すれば確実にボールを捉えるためには、
ノーステップ打法が向いていると言えますが、

では、
小学生や中学生に「ノーステップ打法」は、
向いていると言えるでしょうか?

野球少年にノーステップ打法は向いているか?

先に答えさせていただきますが私は、

「小中学生にノーステップ打法は向かない」

と考えます。

ではまずこちらの動画をご覧ください。

 

ノーステップによる打ち方では、
まず構えた際に両足を大きく広げるモーションが、
アマチュア選手ではよく目につきます。

その理由としてはスイング以降のヘッド(頭)から、
ステップ足にかけての軸を作り上げたいからです。

これを「ステイバックライン」と称しますが…

バッティングの回転軸

つまりはノーステップでも出来る限り、
パワーを溜めてボールインパクトを迎え、

そしてフォロースルーを大きくとって、
少しでも飛距離を伸ばしたいからですね。

またタイミングを取るために軸足側に、
ググ―っと重心移動を行います。

ノーステップで重心移動後ここでタメを作り、
スイングをスタートさせるわけですが、

私は、
「小中学生にノーステップ打法は向かない」
と考える最大の要因がここにあります。

先ほど話した動画アドバイスの少年も、
この時点でググ―っと重心を、
移動させていたのですが、

下半身の筋量が少ないため(特に大腿筋)
重心(乗せる体重)に耐え切れず、
頭半分ほど沈み込んでいく のです。

さらにそこからスイングスタートする際に、
沈み込んだ軸足にパワー(筋量)がないため、

軸足膝頭がキャッチャー方向に開いたまま、
スイングが開始されます。

それでも懸命にボールを打ち返そうとするので、
軸足を押し返すと同時に、ヘッド(頭)まで、
ピッチャー方向に押し戻され、

結局は突っ込んだバッティングとなる場面が、
多く見られました。

つまりは下半身が鍛えられたプロ選手と違い、
野球少年の場合は、

ステップせずにインパクトまでのパワーを、
ボールに伝えられるだけの下半身筋量がない、

と思っています。

こういったバッティングになってしまうと、
ノーステップ打法のメリットである、

「目線がブレにくい」もなくなりますし、
「ミート力そのもの」もむしろ低下してしまう、
リスクもあります。

下半身を鍛えているプロ選手でさえ、
ノーステップ打法の選手が少ないのも、

ミート力アップよりパワーのある、
強い打球を打ち返すことをめざす、

そんな選手が多いからだと、
私は自己分析していますが、

当たらずとも遠からじ、ではないでしょうか?

軽やかに揺らぎながらクンっ!と、
ステップ足を踏み込んで(シンクロして)

スッとステップ足が上げられ、
無理することなく重心は軸足側に移動し、

同時にタメが作られてスイング開始となる…

この一連のモーションこそが、
バッティングモーションの基本として、
指導すべきと考えています。

 

パワーの塊のようなプロ選手なら
(特に外国人バッター)

「ノーステップ打法」による、
動きの少ないモーションで、

外国人バッターに多いノーステップ打法

ボールを捉える身体能力が、
いかんなく発揮されますが、

やはり野球少年は動きのある、
軽やかなバッティングモーションを、
教えてあげたと思います。

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