最近いただく質問メールで、
「正しい投げ方の定義がわからないのですが…」
あるいは、
「子供が正しい投げ方が出来ているかどうか、
わからないのでチェック法はありますか?」
こういった質問が多くなっています。
野球少年の正しい投げ方とは?
その答えはすべて回数限定で配信している、
伊能優介ベースボールセミナー☆ピッチャー育成術☆
野手にも必要な正しい投げ方5つのメソッド「」
こちらでキッチリ回答しています。
ですからセミナーメールを読んでくださいね!
…と言ってしまってはミモフタモナイので、
ここでその回答の大筋論をお伝えしたいと思います。
正しい投げ方を定義づけすれば、
大変長い話になりますし、
専門的な運動理論を引っ張り出さないといけません。
ですので、わかりやすくお答えすると、
「本来人の運動回路には生まれながら“モノを投げる”
と言うモーション(動作)が刷り込まれている」のですね。
“より遠くへ”あるいは“より速く”投げるための、
運動回路です。
それを指導者は野球少年の投球動作を見て、
その運動回路が正しく使われているのか、
あるいはまだ目覚めていないのか、
見抜いて上げる必要があります。
もちろんその子供の運動回路のキャパと言いますか、
遺伝的な運動体質も含めて“投げる能力”には個人差があります。
目覚めていないか、についてですが、
“モノを投げる”動作は通常の生活習慣においては、
不要な運動のひとつですので、子供が2~3歳の頃に、
目覚めさせてやる必要があります。
それはゴールデンエイジ期※前の頃に、
親がボールを使って遊んであげる習慣のことです。
※ゴールデンエイジとは運動に対する応用力や、
対応力が伸びる時期のことで、
プレゴールデンエイジが3~8才、
ゴールデンエイジが9~11才、
ポストゴールデンエイジは12~14才
と解説されています。
ただしこれもまた子どもの成長度合によって、
年齢的に多少前後することはあります。
繰り返しますが“モノを投げる”動作は、
なるべく早い時期のプレゴールデンエイジ期に、
ゴムボールなどを使って遊ぶ習慣をつけることで、
身体に刷り込まれた“モノを投げる運動回路”を、
目覚めさせ、さらには発達させることで、
子供たちは自然に「正しい投げ方」が出来る、
モーションが刷り込まれていくのです。
ただしこれはあくまで“腕の振り方”が主であって、
たとえば顔(首)による頸反射を出す動作であるとか、
下半身の正しい使い方などなど…
こういった“モノを投げるモーション”に付随する、
運動回路の目覚めはそれこそ個人差が大きいため、
子供たちの投げる動作をつぶさに見て、
指導者が正しいモーションに導く必要があります。
ところが…
目覚めた正しい投げ方をダメにする!?
下半身の使い方どころかせっかく刷り込まれた、
“正しい投球腕動作”を指導者が放つある言葉で、
子供たちに“間違った投球腕動作”が刷り込まれることが、
よくあるのです。
それが、
「腕をまっすぐ振って投げなさい!」
………
まずこちらの画像を見てください。
子供は変化球を投げているわけでもなく、
フザけた投げ方をしているわけでもありません。
それでいてボールリリース後の手の平が、
捻じれたように外側を向いています。
これは、
“モノ(ボール)を正しく投げる投球腕モーション”
によって起きる現象です。
新聞やネットニュースでも、プロ野球投手などが、
同じように投球腕手の平がリリース後に内捻して、
三塁方向から上方向を向いて投げているシーンを、
よく見かけます(右投手の場合です)
子供たちが指導者に言われた通り、
“腕をまっすぐ振ること”を意識して投げると、
こういった現象はほとんどみることはありません。
画像出典:http://www.jr-bs.jp/column/technique/194
さらに“腕をまっすぐに振る”ことを意識すると、
投球前の腕はどうしても“担ぎ投げ”になる、
リスクが高くなります。
大人である指導者の言葉には、
子供はスナオに従うものです。
ですからせっかく持って生まれた運動回路が、
「まっすぐに腕を振りなさい」と言う指導に、
ダメな投げ方に変わっていく、と言う、
何とも皮肉な現象が待ち受けているのですね。
あるいは、
「相手のグラブ(ミット)を最後まで見て投げろ!」
この言葉によって本来投球時に現れる、
「頸反射※」が消えてしまうこともよくあります。
手塚一志氏著書イラストより
※頸反射についてはセミナーメールで、
詳しく解説していますのでぜひお読みください。
正しく腕が使われているか?3つのチェック法
・投球腕の引き動作が見られるか?
・リリース前に小指が先行しているか?
・リリース後に腕がインスパイラルモーション
(内方向に捻転する動き)が見られるか?
上記イラストは手塚一志氏著書より拝借
下の写真はイチロー選手です。
正しい投げ方のチェック法は、
もちろんこれだけではありません。
引き腕の位置やらボールの向き、
肘の高さからグラブ腕の使い方まで、
あるいは下半身の使い方も忘れてはいけない、
要チェックポイントです。
とは言え、
いろいろチェックすべき点はありますが、
“正しい投球腕の使い方”の最大のポイントは、
上記3点と言うことです。
野球少年の正しい投げ方の練習法とは?
仮に野球少年がまっすぐ腕を振るような、
間違った投げ方をしていたとしても、
いくつかの練習法によって運動回路に、
“正しい投げ方の動作”を刷り込み直すことは可能です。
これは私も長い間野球少年たちを指導してきましたが、
早い子で2~3ヶ月遅い子でも半年くらいで、
“正しい投球モーション”が出来るようになります。
その練習法についてはこちらの記事を参考にしてください。
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