夏の熱闘甲子園も徳栄高校の優勝で、
埼玉県に初めて深紅の優勝旗が渡り、
幕を下ろしました。
それにしてもU-18のWBSCの銅メダルは、
最強のメンバーと言われていただけに、
かえす返すも残念でなりませんが…
ヘッドスライディングの意味とは?
その高校野球で今年もまた多くの、
ヘッドスライディングシーンを目にしました。
特に一塁ベースへのヘッドスライディングは、
高校野球ではまるで「お約束ごと」に、
なっているかのようです。
その良し悪しは今は別にして、
この場合のヘッドスライディングの意味は、
「球児たちの心の表れ」
と言って良いかと思います。
何が何でもセーフになりたい!
セーフになって次打者に繋げたい!
甲子園大会は一回試合に負けたら、
あとがないトーナメント戦ですから、
チーム全体のムードを盛り上げ、
頭から激しく滑り込むことで、
チームメイトの闘争心を呼び覚ます…
そんな想いがあの激しい、
ヘッドスライディングシーンと、
なるのではないでしょうか?
言うなれば選手同士の、
「アピールプレー」
と言って良いかと思います。
一塁はヘッドスライディングより駆け抜けた方が速い?
このテーマについてもだいぶ以前、
記事にした記憶がありますが、
「一塁ベースに速く到達するには、
駆け抜けた方がいいのか、
ヘッドスライディングが速いのか?」
ですが、
これはヘッドスライディングのやり方次第ですが、
タイム計測をすればコンマ何秒の差で、
ヘッドスライディングの方が稀に速いこともあります。
近年のカメラでの比較検証によると、
ヘッドスライディングが上手な選手では、
ヘッドスライディングの方がベース到達が、
速いケースもあることが検証されています。
しかしこれはあくまで確率論ですから、
ほとんどの場合駆け抜けた方が、
速いと考えて良いかと思います。
やり方次第と言いましたが、
駆け抜けるより速いヘッドスライディングとは、
単に倒れ込むような滑り方ではなく、
ベース2m強ほど手前から地面を蹴って、
瞬間宙に浮くように飛び込んで、
その勢いのまま胸から落ちて、
豪快に滑り込むスライディングです。
これを小学生あたりがヘタにやると、
倒れ込むように滑り込むものですから、
逆にスピードが落ちてしまい、
駆け抜けタイムよりはるかに、
遅くなることも確かですね。
と言うことで結論的には、
「ヘッドスライディングより駆け抜けた方が速い」
と言って良いかと思います。
ヘッドスライディングの危険とデメリットとは?
ヘッドスライディングについて私は、
苦い思い出があります。
今でこそヘッドスライディングは、
チームでも禁止プレーにしていますが、
当時6年生だったSクンがセカンドへの盗塁時に、
ヘッドスライディングを試みたのです。
ところが伸ばした右手の先の指が、
固定ベースに跳ね返され、
人差し指と中指を骨折してしまったのです。
Sクンは利き手の指の骨折が原因で、
半年近くを棒に振り卒団して行きました。
ヘッドスライディングには足から滑る
スライディングと違って、
このように怪我の危険が付きまといます。
野手に手を踏まれるケースもありますし、
顎から落ちて怪我をした話も聞いています。
あるいは頭から突っ込むことで、
頭部に大きな衝撃が加わることもあり、
大きな怪我に繋がる危険性も高いのです。
またヘッドスライディングは、
すぐに立ち上がれませんから、
仮に一塁への送球を一塁手が、
後逸した場合でも駆け抜けた時と違って、
すぐに二塁に向かうことができません。
ヘッドスライディングの是非をイチロー選手に見る
イチロー選手はヘッドスライディングを、
絶対行わないことで知られています。
以前のWBCの予選リーグで、
川崎選手がヘッドスライディングをやったのを見て、
イチロー選手が怒りだしたことがあったそうです。
イチロー選手曰く、
「ヘッドスライディングなんか
するようなヤツと話もしたくない。
お前はそんなことをやる、
レベルの低い選手だったのか?」
野球に対しては常に合理的な考えを持つ、
イチロー選手ですから、
ヘッドスライディングのムダやリスクを、
100%理解している、
彼ならではのエピソードでは、
ないでしょうか?
これは今や野球界の常識、
と言っても良いかと思いますが、
なぜか日本のプロ野球では、
今なおよく見かけます。
しかしメジャーリーグの試合や、
国際大会の試合などでは、
ヘッドスライディングする選手を、
私もほとんど見たことがありません。
たまに見かけるヘッドスライディングのメリット
これまでの話は、
打者走者が内野ゴロを打った場合の、
一塁ベースへのヘッドスライディングですが、
ヘッドスライディングの唯一のメリットとしては、
二塁や三塁に盗塁する際や、
ホームベース上でのクロスプレーで、
「タッチプレー」をかいくぐる手段としては、
有効な場合もあります。
足から入った場合には、
タッチをかいぐぐることが難しくても、
手の場合はそれが可能になることが、
あるからです。
とは言え元読売ジャイアンツの、
足のスペシャリスト鈴木尚広選手のように、
足から行ってタッチをかわして手でベースタッチ、
と言うテクニックも十分可能ならば、
敢えてヘッドスライディングを行う意味が、
やはりなくなるのではないでしょうか?
特に一塁ベースへのヘッドスライディングは、
「タッチプレー」ではなく、
「フォースプレー」ですから、
ヘッドスライディングとは、
ますます意味のないプレーに、
なって来るのではないでしょうか?
ヘッドスライディングを指導する少年野球チーム
ちょっと前ですが某少年野球チームが、
砂場でヘッドスライディングの指導を、
行っている光景を見かけました。
子供たちは無邪気に楽しそうに、
順番に砂場に飛び込んでいましたが、
果たしてこの指導は正解なのでしょうか?
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