少年野球でも「左バッターは有利説」をひも解く・・

過日対戦したチームFさんの話ですが、
1~7番まで全員左バッターで、途中交代した選手と、

ピンチヒッターで出た選手計4人中2人もまた左バッターと言う、
ちょっと驚きの打撃布陣に唖然とさせられました。

試合終了後思わず相手監督さんに、左バッターの多さを、
問いかけたところ、

登録メンバー20名中なんと12人が左バッターで、
2人を除いては全員生来の左打ちで、その二人は低学年の頃、
自分の意思で右から左に替えた、とのことでした。

   少年野球左バッター有利説

ずいぶん以前の記事で書いた記憶がありますが、
野球という球技の特性から見た場合、

「左バッターは右バッターと比べて有利なのか?」

この点については、ほぼ100%正解だと思います。

ほぼ、というのはよく言われるように、
サウスポーピッチャーとの対戦の場合は特に有利ではない、

という一点を指しています。

左バッターと言えばイチロー選手を思い浮かべますが、
一つ言えることは、

もしイチロー選手が左バッターでなかったら、
あれだけ数々の打撃記録を打ち立てることはできなかった、
ということですね。

ではなぜ左バッターが右バッターより有利なのか?
この点について列記してみたいと思います。

1、まだまだ多い右ピッチャーの存在、

野球界では、左投手いわゆるサウスポーピッチャーより、
まだまだ右ピッチャーの方が多いということは、ご存知かと思います。

左バッターでもサウスポーを苦にしない選手もいますので、
一概には言い切れませんが、それでも、

「右ピッチャーには左バッター、サウスポーには右バッター」

これは野球界の常識でありそして、
「野球界はまだ右ピッチャーの方が多い」
という点です。

2、当たり前の話1塁に近い、左バッターボックス、

この点ついては、改めて解説するまでもありませんが、
では具体的にどれほど有利なのか?をご説明したいと思います。

まずバッターがヒッティングした際のバッティング位置
(バッターボックス内)から1塁ベースまでの距離ですが、

これは小学生以下の少年野球の場合ですと、
ホームベース⇒1塁までは23mですが、中学生以上の場合は、

プロアマ問わず塁間距離は27mですね。

ただこれはあくまで「ホームベース⇒1塁ベース」
の距離です。

左バッターボックスからですと(バッターの立ち位置にもよりますが)
少年野球の場合、この23mの距離が50cm~は短くなり、

右バッターボックスからですと逆に50cm~遠くなります。

その差は1m以上となり、一般的には「一歩から一歩半」
と言われています。

左バッターの内野安打が多い理由はここにあり、
さらに歩数の差以上に以下の点がますます内野安打を多くさせる、
重要な点になります。

3、股関節の返しにかかる0.3~0.5秒の時間差、

これは右バッター経験者ならだれでもわかる話ですが、
ヒッティング後右バッターの体重(重心)は、

バットスイングの結果として左方向(3塁方向)に、
持って行かれます。

当然のことながら、ヒッティングすればその後、
すぐに1塁方向(右方向)に体重移動して、
走り出さないといけません。

ところがこの時、右バッターの股関節は完全に、
左方向に向けられていますので、

「股関節の返し」が行われないと下半身は1塁方向を、
向いてくれません。

この「股関節返しに」約0.3~05秒の時間が取られる、
と言うことを忘れないでください。

   右バッターの股関節返し

 

4、打ちながら走るか、走りながら打つのか?左バッター

反して左バッターは、この「股間節返し」を、
必要としません。

スイングで流れた重心方向は右側ですから、
あとは軸足にあった体重を右足に移しながら走り出せば、
いいだけです。

イチロー選手はじめ、俊足の左バッターは、
この「右足への体重移動」もほとんど見られない選手もいます。

つまり「ヒッティングと同時に走り出している」ことも、
多いため、

「走りながらヒッティング」という言い方も、
あながちオーバートークではありません。

イチロー選手はよくメジャー投手に、

「イチローは打った瞬間に、すでに(塁間の)
真ん中を走っている!!」

と嘆かれたものです。

   左バッターは打ちながら走る

 

5、1、2塁間はガラ空き!

左バッター有利説はまだまだあります。
「ヒットゾーンが広くなる」という話もよく知られている話です。

たとえばランナー1塁のケースで行けば、
ファーストはピッチャーからの牽制に備えて1塁ベースにつきます
(ランナー状況などでつかない場合もありますが)

それだけ1塁と2塁の間が広く空く、ということは、
おわかりいただけるかと思います。

以上の左バッター有利説以外を列記しますと、

6、引っ張っても進塁打になるやすいということ。

7、少年野球には見られやすいキャッチャー泣かせの2盗。
(左バッターがいると投げにくくなる)

8、サードランナーが視界に入っているため、
スクイズもやりやすい。

また少年野球に限らず、左バッターでなおかつ俊足であれば、
内野ゴロに限らず、バントされても処理時間が短いため、

内野陣もプレッシャーがかかりやすいということ、
挙げておきたいと思います。

 

今日も拙い記事お読みいただき、
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