金属バットの素振りによって割ってしまった、マンション

エントランスの、数十万する大きな一枚ガラス。

Kくんはあまりにも衝撃的なガラス破壊音の生々しい記憶と、

その後両親始め、周囲からの責めによって、

(もちろん私も注意はしていましたが、後日聞いた話では、

学校からも呼び出されて注意されたとのことです)

「バットを力強く振り抜くことが出来ない、イップスに陥った」

と言う話です。

 

私始めコーチたちも、翌週の練習日に両親からその報告は、

聞かされていましたので、Kクンを呼んでたとえグラウンド

内でも、あるいはグラウンド外でも、金属バットの素振りの

危険性を再度言って聞かせ、チーム全員にも同じように、

注意したのですが…

 

Kくんの打撃不振から数日後、夏休みも終わって秋の大会が

間近に迫った頃、一人のコーチから私は「イップス」

ついて話を聞かされました。

「Kくんの打撃不振はイップスが原因ではないか?」

と。

 

まさかとは思いつつも練習後にKくんを呼んで、極力リラックス

させながら私は、彼に話を聞いてみたのです。

 

結果的には彼の心の深層心理には、

「バットを思いっきり振ることに怖さや抵抗感が生まれる」

と言う無意識の想いが働いていると、素人の私でも判断できる

いろいろな「負(ネガティブ)の言葉」がKくんの口から、

数多く出たのです。

 

メンタルトレーニングなどのいろいろな本を熟読したとはいえ、

私も門外の「心の問題」に困り果て、いろいろな文献や、

サイトを調べ尽くし、そしてある対応法を以て翌週の練習終了後に、

再びKくんと相対したのです。

 

私も絶対の自信があったわけではなかったのですが、これは

ヘタをしたら、Kくんの野球人生をも左右することかも知れない、

そう思うと、武者震いとともに重い責任感を感じていました…

(続きます)

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